4月1日生まれ。 京都府出身。
血液型B型。
爆笑秘密結社「薬理凶室」の室長。
通巻15万部以上のベストセラー理系書
『図解アリエナイ理科ノ教科書』(略称:ア理科)シリーズを執筆。
2000年に担当したサブカル雑誌「危険な28号」は
国内の18都道府県から有害指定図書という伝説を生み廃刊に。
生物化学分野の才能に突出しており、特殊な事件での捜査協力、
またドラマやイベントなどの監修企画にも携わる。
クラレ先生は本人は「自分は凡人」と否定されるのだが、
研究対象が見つかると理解できるまで研究。
最終的には人に説明できるまで理解している本当の天才!
尊敬する人はボヤッキーとマシリト博士と岸和田博士とノヴァ教授。
格闘ゲーム(現在は『ギルティギアXrd』『USF4』)と
漫画が好き(最近のだと『愛気』、『地獄のアリス』、『フランケンふらん』等)。
近日、マイナビニュースの食品連載とビジネスジャーナルの薬局商品選びの連載が単行本化が予定。
さらに続々と執筆中らしい。
本人のWEBサイト
https://www.cl20.jp/portal/
目の前に置かれたプラスチック製の容器。
英語で薬品名が書かれている。
しかし、どあほなヨウメイにはその英単語の薬品名を翻訳する事ができない。
でも、わからなければ素直に聞けばいい。目の前には教えてくれる天才がいるのだから!
「この薬品なんですか?」
「デナト二ウムです。」
3億円事件の犯人とされるキツネ目の男ならぬ白衣をきたキツネ面の男がそう応えた。
「でなとにうむ!?」
見た事も、聞いた事もない物質名である。その上、何に使うのかもわからない。
これはうかつに触っていい代物ではない。どあほでもそう直感した。
「これどんな物質なんですか?」
「ギネスブックに認定されている世界で一番苦みのある化学物質です。
リ●ちゃん人形とかの素材にも練り込まれており
子供が口に入れた時に吐き出すように使用されている物質です。舐めてみますか?」
キツネのマスクに茶髪。不敵に笑う不良科学者。
薬理凶室の室長でもあるマッドサイエンティスト、ドクタークラレ先生に
劇ニガ物質デナトニウムを舐めるかどうかを迫られるヨウメイ。
どれだけ苦いのかはとても気になる…。
これは舐めなければならないのか…
クラレ先生を教えてもらったのは音楽家の方をゲストにお招きして話を聞く予定でいたが
2回も取材をすっぽかされて落ち込んでいる時であった。
お先真っ暗に早くもなりかけているヨウメイの元にあおーきんから電話がかかってきた。
「大佐!科学界に天才がいます!次のゲストもう決まってますか?
もし決まっていないようであればドクタークラレにしませんか?」
「ドクタークラレ?」
「このご時世にめちゃくちゃまともな事を言ってます。是非、話を聞いて来てください。
ぼくもついて行きますから。」
あおーきんがオモシロイという人は外した事がないのでとりあえず調べてみる事にした。
ドクタークラレをインターネット検索すると、ホームページに出くわした。
クラレ先生のプロフィール写真に驚かされた。
キツネのマスクを装着し、しかも茶髪である。
どんな事をやっているのか全く知らないがその風貌だけでオモシロイ人ではないかと直感で感じた。
クラレ先生のホームページの中にご自身で実験されている動画に出くわした。
早速どんな人か見るためにクリックしてみた。
「ケミカルクッキング?」
メイドの格好をした女性の方が食材を用意している。そこに白衣を来た男性が登場してきた。
しかし、顔にはキツネのお面が!!!!
オモシロイ。
しかも、メディアが決して伝えられない事を堂々と実演しているのである。
明らかに喧嘩を売っている。
ヨウメイが知る自己主張がちゃんとできているマッドサイエンティスト。
それは、シュタインズゲートに登場する鳳凰院凶真だけであった。
しかし、鳳凰院凶真こと岡部倫太郎を超える実物のマッドサイエンティストがそこにいた。
動画を見た瞬間にクラレ先生に話を聞きたいと思った。
話を聞くにはクラレ先生を知らなければならない。
あおーきんに相談をするとなんとクラレ先生が書いた書籍
「アリエナイ理科の教科書」と「アリエナイ理科ノ実験室」を持っているという。
すぐに借りにいった。書籍の帯を見た瞬間さらに興味をそそられた。
「東大不合格率100%の実績。」
「お茶の間から始める秘密兵器の作り方。」
これだけでどあほの心をわしづかみである。
しかし、どのようにコンタクトをとってよいのか分からなかった。
どあほなヨウメイが一方的に興味を持ちただお話を聞きたいだけである。
しかも、クラレ先生はマッドサイエンティストでありながらも天才である事は動画を見てわかる。
どあほと天才。
話になるはずがないと思っていた。
というのもクラレ先生の専門は科学である。
ヨウメイには化学に関しては嫌な思いでしか残っていない。
はるか昔の高校3年時、ヨウメイは理系に進んでいた。
選んだ理由はただ理系の方が大学に進みやすいからという理由だけであった。
そのヨウメイの前に強敵が立ちふさがった。
有機化学である。
現れた敵はとてつもなく強すぎた!
1学期の中間試験。ベンゼン環の攻撃を受け反撃する事ができず獲得した点数は8点。
卒業できると思っていた高校が卒業できなくなりかけた。
期末試験で52点以上獲得しないと赤点確実である。
期末試験へ向け一生懸命勉強はした。
ドクタースランプ アラレちゃんに出てくるニコちゃん大魔王に似た先生の教え方が
悪い訳では決してない。
有機化学の授業がまったくいっていいほど分からない。
だからといって隣の席に座っていたアンディと化学の授業が始まると同時に
席と席の間に椅子を置き鞄を立てかけ、机の中から将棋盤を出し椅子の上において将棋をさしていた。
たまに、駒をうった時にイイ音がなったり、勢いで駒が飛んでしまう事があった。
そして運が悪くニコちゃん大魔王に似た先生に駒を拾われ、後で職員室に呼ばれたことがあった。
「(将棋の駒を指して)これは何だ?」
「消しゴムです」
真剣に応えたら、将棋の駒で一生懸命プリントに書かれている字を消そうとしていた。
思わず笑ってしまい、その後ヨウメイがぶん殴られたのは言わないでおく事にする。
それからは将棋盤はヤバいと学習したヨウメイ。
今度は紙に将棋盤を書き、指でサインを送りながら将棋をさすことを学習した。
悪いのはオモシロイと思えなかった授業ではなく将棋がオモシロイと思ったヨウメイが
すべて悪いのである。
その結果、化学の期末試験32点。
人生で始めて赤点なるモノを獲得してしまったのである。
高校生の時にクラレ先生の書籍「アリエナイ理科ノ教科書」に出会っていれば
少しは化学の勉強の仕方が変っていたとつくづくそう思う。
コーナーごとのタイトルだけ見ると凄まじい。
「毒殺で学ぶmol(モル)」
「残酷、人体解剖学」
「官能基と毒ガス」。
毒や毒ガスの生成法、人の殺傷の仕方などが事細かに記載されている。
しかし、クラレ先生の伝えたい本当のことは毒や人を殺傷する事ではない。
その危険性を知ることが犯罪を防ぐことになることが事細かに書かれている。
普通の先生が教えてくれないようなことが実例を挙げ丁寧に解説されているのである。
この書籍に記載されている実験が高校の時にできていれば、
もっと興味を持って化学を勉強できていたのではないかと思える。
こんなどあほなヨウメイにクラレ先生は相手をしてくれるのか?
まぁダメでも仕方ないと思いクラレ先生のホームページの応募フォームから出演依頼を送ってみる事にした。
するとクラレ先生から返事が返ってきた。
「月花さんが出演されているのであれば是非出演させてください」
目を疑った。
どあほに科学界の不良が会ってくれるのである。
と同時にもう一つの疑念が…月花さんとクラレ先生、これはもしかして…
疑念が頭をよぎる。
これも聞かなければならない。
取材日。
ヨウメイの前には薬理凶室のマッドサイエンティスト、ドクタークラレ先生がいた。
挨拶をするとクラレ先生から
「インタビューが終わったら早くゲームセンターにいきたいんです!!
プレイしたい格闘ゲームがあるんで!!」
と先制攻撃をくらうヨウメイ。
ゲームセンター!?
ゲーセンには不良がたまると30年ぐらい前には言われていた。
そんなヨウメイも小学生の頃、親の財布からこっそりとお金を持ち出しゲームセンターに行っていた。
そこで、怖いお兄さんにからまれジャンプしろと言われた事が鮮明に思い出された。
38歳になるおっさんが不良科学者から金をまた巻き上げられるかもしれないと少し身構えるヨウメイ。
しかし今日は心強いアシスタントあおーきんもいる。
オモシロイ話を不良科学者ドクタークラレから聞き出してやろうとインタビューが始まった…
くられさん 前編
くられさん 後編