1940年6月10日生まれ。秋田県出身。
某コンピューター会社勤務。しかしが会社が不渡りを出す。
その時に意を決しコンピューター会社を退社。
ふらふらした後、廃品回収業に携わる。
当時生活していたところが立て壊しになるため次の住居として選んだのが
多摩川の河川敷。
川の氾濫やブルドーザーで家が2回も破壊される。
それにもめげず廃材で家を建て現在に至る。
数種類の野菜や果物を植え、自給自足の生活を営み
電気は発電機を使用し自家発電。
家の中にはテレビや電子レンジなど電化製品が多数あり何不自由のない生活を送る。
水は天水(雨水)を飲用し、ご本人曰く、水道水より体にいい純水を飲んでいるとのこと。
動物の世話も好きで猫やはとを飼っている。ろびんそんさんも動物の世話をするが
ご近所の主婦の方もえさをやりにくるほど地域の人々との交流も盛んに行っている。
タケノコが生える季節やびわなどの果物がなると住民の方々にお裾分けするほどやさしくて人がいい。
坂口恭平氏の著書「ゼロから始める都市型狩猟生活」にも登場するカリスマ0円生活者!
ろびんそんさんとの出会いは1冊の書籍であった。
坂口恭平氏の著書『ゼロから始める都市型狩猟生活』。この本の中にろびんそんさんが登場していた。
0円で生活する猛者が多摩川の河川敷に住んでいる。
そして、その生活がとてもユニークだった。河川敷を耕し畑を作り自給自足の生活。
庭にはタケノコやびわを植え旬な季節になると地域住民の方々にお裾分けする。
何よりも驚かされたのが自家発電をし、何不自由のない生活をおくっているということであった。
家の中には照明が2つあり、蛍光灯と豆電球。蛍光灯は100ボルトの発電機で電気を送り点灯。
豆電球の方は、12ボルトの車用のバッテリーを使用し、
本を読んだりするときなど必要に応じて使い分けているという。
極めつけが、飲料水が雨水だということであった。
雨水が飲める?
ふと疑問におもった。洗濯物をしまい忘れ、雨に濡れそのまま乾かしてしまうことが多々あった。
そのとき乾いた洗濯物をにおうととても臭い。そんな雨水を飲んで体を壊さないのか?
是非とも話しを聞いてみたいと思った。
その時のヨウメイの状況は、仕事で失敗し、引きこもりならぬ、立てこもり。
半分ニートの生活をおくっていた。
夜になり、目が覚めると真っ暗。そして天井しか見えない。
そんなとき、ふと、先も暗いし死んじゃった方が楽かなと思うことが何度かあった。
サラリーマンをしている友達などと比べると、耐えることもなく楽しく仕事はしてこれたと思う。
ただ、この先30年先を考えた時に本当にこのままでいのかと考えると、不安に押しつぶされていた。
これは先の人生を考え、守りに入った方がいいのかと日々考えるようになった。
その時にろびんそんさんのことを知った。
お金がなくても生活していける!?
これ、もしかして死ななくてもいいんじゃない。本当にそう思った。
是非ともお話を伺い生き延びるためのすべを教えて貰いたい。
それからろびんそんさん捜しがはじまった。手がかりは多摩川である。
ヨウメイが住んでいるところから歩いて30分ぐらいの距離である。
これは間違いなくろびんそんさんに会えるかもしれない。
早速インターネットで多摩川を調べてみる。東京都と神奈川県にまたがって流れている巨大な河川。
ここからどうやってろびんそんさんの住んでいるところを見つければよいのか一瞬わからなくなった。
だらだらと、インターネットを検索していると、坂口さんがろびんそんさんのところで生活していた写真に気づいた。
そしてその写真には景色が写っている。
学生時代だったと思うのだが、馳星周さんの著書「雪月夜」か「ダーク・ムーン」か「マンゴーレイン」が
ふと頭をよぎった。どの書籍か忘れたが、主人公がアメリカに逃げ、その時に電話がかかってきた時に後ろで
テレビかラジオかが流れていた。それが決めてになり住んでいる場所を見つけられたということを思い出した。
これはネットで同じ景色が写っているところを捜せばろびんそんさんに近づける。
すぐに多摩川の上流から地図を頼りにくまなく捜す。そして、同じ風景のようなものが写っている場所を発見!
もしかして、ここにいけば会えるかもしれない。
その時ふと思った、これってヨウメイいわゆるストーカーになっているんじゃないかと。
いかんいかんと思って本を読み直すと住んでいるところが出ていた。
やはりきちんと本が読めていない。反省。
すぐ近くだったので会えるかどうか分からないがお話を教えて貰うためにも、
『ゼロから始める都市型狩猟生活』を片手に持ち、ろびんそんさんの生活されているところを訪ねる。
至る所にブルーシートで建てられた家が点在する。
ここに住む人達の中から見つけられるのかなと思っていたら、ひとりの若い人に出会った。
30歳、作家志望だという。彼も坂口さんの著書を読み、作家になるために0円生活を体験してみたいのだという。
だから、多摩川の河川敷で1ヶ月生活を送るのだといっていた。
そして耳寄りな情報を教えて貰った。
上流の方で0円生活者の方々が集まっているのでそこで話しを聞けば何か分かるかもしれないとのこと。
さっそく訪ねてみる。5、6人の方々が河川敷でマージャン卓を囲んでお酒を飲んでいる。
顔は厳ついヨウメイだが小心者であることに変わりはない。しかし、ろびんそんさんの情報は知りたい。
恐る恐る近づいていくと、マージャンをしている方のひとりが、
「にいちゃん、ここに何しにきた!」
「ろびんそんさんにお話を伺いにきました」
と応えると急に愛想が良くなり、
「じゃ、一杯飲んでくか」
と誘われ、昼間からであったがビールをごちそうになった。
話しているうちにろびんそんさんの住んでいるところを教えて頂いた。
家の前につくとインターフォンがある。押して呼び出すとろびんそんさんが家の中から出て来てくれた。
その時、緊張のあまり名前を忘れてしまっていた。どう話していいか分からなくなっていると、
手にもっていた坂口さんの本に気づいてくれた。
「それ、坂口さんの本じゃない!?」
「ろびんそんさんですか、是非、お話を伺いたいんですけれども教えて頂けませんか?」
と尋ねるといいよと返事をいただいた。
シュタインズゲートならぬ、ろびんそんズゲートが開いた!
そこで、ろびんそんさんにいろいろと教えて頂いた。
そして、プチスポンサーのたかっしーに話したところ、その話し、面白いから是非、取材してこいとの指令が出た。
果たしてろびんそんさん出演してくれるのか?
指令が出たので、逆らうことはできない。
すぐにろびんそんさんの家を訪れるが、不在の日々が続く。
これはもう会えないのかもしれないと思い、無理かもしれないとたかっしーに報告すると、
「置き手紙をしてこい」とアドバスをもらう。
そうか!その手があった!置き手紙大作戦決行である。
再びろびんそんさんの元を訪れ手紙を置いてくるが連絡が来ない。
これはダメだと思いたかっしーに相談すると、
「電話代を置いてくればいいんじゃないの」
とまたアドバイスをもらった。続いての与えられたミッションは電話代作戦である。
またまた、ろびんそんさんの元を訪れ、今度は手紙と500円を置いてきた
しかし、連絡はない。次に訪れてダメなら諦めようと思い訪問したら、そこにろびんそんさんがいた。
三顧の礼ならぬろびんそんの礼。
すぐに取材交渉するとOKの返事を頂き、すぐに収録した。
面白いお話が収録でき、「ふらふら」のゲスト1人目にできると思い、
たかっしーにインタビューした音声データを送った。すると、
「インタビュー内容は悪くはないけど良くもない。フツーだ!」
「ヨウメイ自身がろびんそんさんの話しのいいところを活かせていない。これでいいのか?」
と厳しいお言葉が返ってきた。つまり、ボツである。
どうしても1人目のゲストと決めていただけにまた訪れた。
しかし、ろびんそんズゲートは開かない!5時間、待ったが戻ってくる気配がしない。
日没が近づき段々暗くなってくる。と、その時、ヘブンズゲートならぬろびんそんズゲートが開いた。
家の方から、主婦の方が出て来たのである。ここを逃すともう次はないと思ったので話しかけると、
「ろびんそんさん、携帯電話もってるんで電話してみれば?知らない人には番号教えられないけど!」
なんとろびんそんさん携帯電話を持っていたのである。
翌日、訪れると丁度ろびんそんさんお風呂にいくときであった。
走って行き、前回取材した内容がボツになったことを伝えると
「仕方がないね。後で来なさい」
といやな顔せずにおっしゃてくれた。
ここで電話番号を聞かなければもう会えないかもしれないと思い電話番号を教えて貰う。
そのとき、置き手紙のことを聞いてみると、そんな手紙全く知らないとのこと。
風で吹っ飛んだのか、誰かに盗られたのか?恐るべし0円生活の猛者たち!
ろびんそんさん 前編
ろびんそんさん 後編